農業×ドローン×AI

農業ドローン×AI開発|撮影から収量予測まで一社で

株式会社revot(筑波大学発ベンチャー)/2026-08-28

農業のAI活用が止まる理由は、AIの精度ではなくインフラです。圃場には安定した電源も通信もありません。当社は茨城県のDX事業で、ドローン撮影から画像解析・収量予測までを一つの流れとして開発しました。機体を自社で扱えるからこそ、撮影の設計からAIまでを一体で作れます

農業向けAIシステムの開発では、AIの精度以前に、圃場の通信・電源制約への対応が成否を分けます。株式会社revot(筑波大学発ベンチャー)は茨城県のDX事業で、ドローンによる圃場撮影から画像解析・農産物の収量予測までを一貫開発しました。AIの精度は学習データの質で決まり、農業ではその質は撮影の一貫性(高度・時刻・角度)で決まるため、機体と撮影計画とAIを一社で設計することが精度改善の速度に直結します。実証は150万円から、撮影から予測までの一貫システムは500万〜1,500万円が目安です。

「クラウド前提のAI」が農業現場で使えない理由

農業のAI活用が止まる典型的な理由は、AIの精度ではなくインフラです。圃場には安定した電源も通信もありません。クラウドにデータを送って解析する前提のシステムは、この時点で選択肢から外れます。

現場の制約クラウド前提だと現実的な設計
通信が不安定・圏外があるデータが送れず解析が止まる撮影と解析を分離し、通信は結果だけ送る
電源がない常時稼働の機器が置けないバッテリー・間欠動作を前提に設計
大量の画像データ通信費が跳ね上がる現場で処理して差分だけ送る
天候・季節で条件が変わる学習時と本番で精度が変わる現地の画像で追加学習する前提の運用

実績:茨城県DX事業での農産物収量予測

当社は茨城県のDX事業で、ドローンで農産物を撮影し、画像から収量を予測するシステムを開発しました。機体の運用、撮影計画、画像処理、予測までを一つの流れとして構築しています。

  • 撮影:ドローンで圃場を計画的に撮影(同じ条件で撮り続けることが精度の前提)
  • 画像処理:撮影画像から対象を検出し、生育状態を数値化
  • 予測:数値化したデータから収量を予測し、出荷計画に使える形で出力

ポイントは「撮影の設計」にあります。AIの精度は学習データの質で決まりますが、農業の場合その質は撮影の一貫性で決まります。高度・時刻・角度がばらつくと、同じ畑でも別のデータになってしまいます。機体を自社で扱える当社は、撮影計画からAIまでを一体で設計できます。

農業・屋外現場で作れるシステム

用途作るもの
生育・収量の把握ドローン撮影+画像解析+予測。出荷計画・契約数量の根拠に
異常の早期発見病害・生育不良の兆候を画像から検出し、場所を特定して通知
圃場の記録撮影データを時系列で蓄積し、年をまたいだ比較を可能に
屋外設備の監視電源・通信が乏しい場所の設備を、間欠動作のカメラ・センサーで見守る
作業記録の自動化いつ・どこで・何をしたかを、現場の負担なく記録に残す

「ドローン会社」と「AI会社」に分けて発注すると起きること

農業×AIの案件は、撮影(ドローン)と解析(AI)の間に深い依存関係があります。分けて発注すると、この境界で必ず揉めます。

  • AI会社「画像の撮り方が悪くて精度が出ない」/ドローン会社「指定どおり撮った」——責任の所在が消える
  • 撮影条件を変えたくても、契約が別なので調整に時間がかかる
  • 精度改善のたびに、撮影計画と学習の両方をまたぐ変更が必要になる

当社は機体・撮影・画像処理・AIを一社で設計するため、この境界がありません。精度が出なければ、撮影側とAI側のどちらを直すべきかを自社内で判断して即座に変えられます。

費用と期間の目安

範囲費用の目安期間
実証(1圃場で撮影→解析まで)150万〜400万円2〜4か月
画像解析・予測モデルの構築300万〜800万円3〜8か月
撮影から予測まで一貫システム500万〜1,500万円6〜12か月

農業分野は補助金・交付金の対象になりやすい領域です。制度の選定から申請、開発、実績報告まで、補助金・助成金のコンサルティング・サポートもrevotグループが全て行います。採択を保証するものではありません。

農地でのドローン運用に特有の制約

  • 飛ばせる時間が短い:風の弱い早朝に集中します。1日で回れる面積が、機体の性能より天候で決まります
  • 季節で見えるものが変わる:同じ圃場でも生育段階によって撮れる情報が違います。何をいつ撮るかの計画が要ります
  • 通信が弱い:山間部では携帯回線が届きません。機体内に保存して後で転送する設計が現実的です
  • 散布と計測は別の機体:農薬散布用と撮影用は要求が違います。兼用は妥協になります
  • 法令:農薬散布は機体の登録や操縦者の技能が問われます。撮影のみでも飛行区域の確認は要ります

「AIで判定する」の前に決めること

農業でのAI活用は、判定した結果を誰がどう使うかが決まっていないと投資が回収できません。

判定したいことその結果で何をするか成立条件
生育のばらつき追肥の量を場所ごとに変える可変施肥ができる機械があるか
病害の発生その区画だけ防除する発生初期に見つけられる解像度で撮れているか
雑草の分布除草の優先順位を決める作物と雑草を撮影条件下で区別できるか
収穫適期収穫の順番を決める過去データと突き合わせられるか

「見える化」で止まると効果が出ません。見えた結果を反映する作業(追肥・防除・収穫順)まで繋がって初めて価値になります。相談時は、そこまで含めて設計します。

ご相談時にうかがうこと

  • 何を知りたいか――収量か、異常か、記録か。ここで設計が変わります
  • 対象の作物と圃場の規模――撮影計画の前提になります
  • 現場の通信・電源事情――クラウド併用か現場処理かの分岐点です
  • 誰がデータを見るか――現場か、事務所か、取引先か

作物の知見は皆さまのほうが深いはずです。私たちは「それを数値にする仕組み」を作ります。