ウェアラブル端末開発の受託|数百台を同時に動かす
人や物に装着して状態を計測し、リアルタイムで送る小型端末。難しいのは「1台を動かすこと」ではなく、数百台を同時に、現場で確実に動かすことです。株式会社revotは、Cyber KASSENで1試合100人が同時に対戦する環境を実際に成立させ、2日間でのべ673名に体験してもらいました。
このページに出てくる専門用語の意味は、開発用語集(36語)にまとめています。分からない言葉があってもご相談いただけます。
ウェアラブル端末開発とは何ですか?
ウェアラブル端末開発(ウェアラブルデバイス開発)とは、人や物に装着して使う小型の電子機器を、センサー・無線通信・電源・装着性まで含めて設計・製造することです。ウェアラブル端末開発とは、人が身につけて状態を計測・表示する小型電子機器を設計・製造することです。装着感、電池持ち、堅牢性、無線の安定性を同時に満たす必要があり、台数が増えるほど設計難度が上がります。株式会社revotはCyber KASSENで1試合最大100人が同時に対戦できる端末を開発しました。
ウェアラブル端末開発の難所は「同時に動かすこと」
ウェアラブル端末は、1台だけなら比較的簡単に作れます。難しいのは、数十〜数百台が同じ場所で同時に動く状況です。ここで次の問題が一気に噴出します。
- 電波の混雑:全端末が同時に送信すると、電波が干渉してデータが落ちる
- 時刻のずれ:端末ごとに時計がずれると、どちらが先に当たったか判定できない
- 取りこぼし:1台でもデータが欠けると、集計結果が破綻する
- 運用:数百台の充電・配布・回収・ペアリングを、現場で回せるか
つまりウェアラブル開発は、デバイス単体の設計だけでなく「群として動かす」システム設計が本体です。
装着型デバイス特有の3つの制約
1. 電池が持たないと使えない
装着型は小さく軽くする必要があり、電池容量が限られます。常時計測すると数時間で切れるため、必要なときだけ動かす省電力制御が必須です。イベントで丸一日使うなら、そこから逆算して設計します。
2. 装着感が悪いと外される
重い、痛い、ずれる——どれか一つでも当てはまると使われません。重量配分・固定方法・素材の選択は、機能と同じくらい重要です。
3. 壊れる前提で設計する
人が装着して動く以上、ぶつける・落とす・汗がかかるのは避けられません。防水・耐衝撃・交換のしやすさを前提に設計します。
無線方式の選び方
| 方式 | 向いている用途 | 注意点 |
|---|---|---|
| BLE(Bluetooth Low Energy) | 少数台・省電力・スマホ連携 | 同時接続数に上限がある |
| Wi-Fi(独自AP構成) | 多数台・大容量・低遅延 | 電力消費が大きい/設計が要る |
| 独自プロトコル(サブGHz等) | 広範囲・混雑に強い | 開発コストが上がる |
Cyber KASSENでは独自のWi-Fi構成を採用し、数百台のリアルタイム同期と自動スコアリングを実現しています。「BLEで足りるのか、Wi-Fiが要るのか」は台数・遅延・電池の3点から決まります。
revotの実績(1試合100人同時対戦)
株式会社revotは、Cyber KASSENのウェアラブル端末とそのシステムを開発した会社です。実際の稼働実績は次のとおりです。
| 導入先 | 規模 |
|---|---|
| 沖縄セルラーフェスティバル(2日間) | のべ673名が体験 |
| SusHi Tech Tokyo 2026 | 約500名 |
| 福岡県立八幡高等学校 クラスマッチ | 280名 |
| 立川市立第四中学校ほか | 体育授業として導入 |
これは実験室の数字ではなく、一般の参加者が使い、その場で結果を出した実運用の数字です。
電池が、設計の大半を決めます
ウェアラブル端末の相談で「何時間もちますか」と聞かれますが、順序が逆です。何時間もたせたいかを先に決めると、使える部品と筐体の大きさが決まります。
| 用途 | 必要な稼働 | 設計への影響 |
|---|---|---|
| イベント・授業 | 1日(6〜8時間) | 小型セルで足りる。ただし台数分を朝までに充電する段取りが要る |
| 作業現場での常時装着 | 1シフト+予備 | 交換式か、休憩中に充電できる置き場が要る |
| 数日〜数週間の計測 | 連続72時間以上 | 常時通信は不可能。間欠動作・端末内保存・まとめて送信の設計になる |
電池を大きくすれば解決するわけではありません。重くなると装着感が落ち、外されます。装着され続けないウェアラブルは、どれほど高性能でもデータを取れません。重量は仕様であり、後から削れません。
同時に何台動かすかで、無線方式が変わります
1台のデモは、どの方式でも成立します。分岐が起きるのは台数が増えたときです。
| 台数 | 現実的な方式 | 注意点 |
|---|---|---|
| 〜7台 | BLE(スマホ・タブレット直結) | OSの同時接続数の上限に当たる。機種差も出る |
| 〜30台 | BLE + 中継、または独自プロトコル | 接続確立に時間がかかる。運用の手順が要る |
| 100台規模 | 独自の同期方式 | 市販の仕組みの延長では成立しない。当社はここを自社設計しています |
Cyber KASSENでは1試合に最大100人が同時装着し、沖縄セルラーフェスティバルでのべ673名、SusHi Tech Tokyo 2026で約500名、学校のクラスマッチで280名が使用しました。これは試作ではなく、本番で数百台を配って全部動かした実績です。
会場では、観客のスマホが数百台ぶんの電波を出しています。机の上で成立した通信が、本番では成立しません。「何台を同時に動かすか」は、最初の1台を設計する前に決めておく数字です。
量産と、身につけるものであることの制約
- 技適(技術基準適合証明):無線を使う以上、日本国内で使うなら必須です。これを最後に回すと「作ったが使えない」になります。認証済みモジュールを使うか、完成品で取得するかを設計前に決めます
- 汗・水・消毒:装着型は必ず濡れます。防水等級だけでなく、アルコール消毒に樹脂が耐えるかも確認します。次の人に渡す運用なら、拭ける形状が必要です
- 肌に触れる素材:長時間の装着でかぶれる素材があります。不特定多数に配るなら、ここは妥協できません
- 壊れ方の設計:落とす、踏む、引っ張る。壊れないようにするより、壊れても危なくない・すぐ交換できる設計のほうが現実的です
- 紛失と取り違え:数百台を配ると必ず起きます。個体識別と、返却時の照合の仕組みが要ります
産業用途への応用
「装着して、計測して、リアルタイムに集約する」技術は、スポーツ以外にも応用できます。
- 安全管理:作業員の転倒・接触・高温環境での滞在時間の検知
- 動作分析:製造・物流現場での作業動作の記録と改善
- 大規模イベント運営:参加者の点呼・位置把握・演出連動
- ヘルスケア:活動量・姿勢のモニタリング
「こういうものを装着させて、こう使いたい」——その段階からご相談ください。
ウェアラブル端末開発 の費用と期間の目安
| 範囲 | 費用の目安 | 期間 |
|---|---|---|
| 試作1台(BLE接続まで) | 150万〜400万円 | 2〜4か月 |
| 複数台の同時接続対応 | 400万〜1,000万円 | 4〜8か月 |
| 数百台リアルタイム同期 | 800万〜2,000万円 | 6〜12か月 |
| 専用アプリ込み一式 | 600万〜1,500万円 | 5〜10か月 |
補助金・奨励金を使うと実質負担は1/2〜1/3になります。制度の選定から申請、開発、実績報告まで、補助金・助成金のコンサルティング・サポートもrevotグループが全て行います。採択を保証するものではありません。詳しくは開発費用と期間の目安をご覧ください。